http://www.imdb.com/title/tt0405149/
Dariush Mehrjui
Mehman-e maman(Mum's guest)2004

A mother of a poor family, has guests coming over, yet doesnt know how to get the dinner party altogether with limited resources. The various characters in the family as well as neighbours all work together so the mother is able to save face in front of her guest. A real family film, where you won't cry or feel depressed. You'll get that feeling of family coming together and having dinner, telling jokes, etc... Written by PeykanTM

http://www.haro-online.com/movies/mamas_guest.html
イラン版のたけし君ハイなのですな。
貧しい一家に甥っ子夫婦が新婚の挨拶に来るという。
お母さんは大慌て。
父さんに電話する末っ子が武。
食料を買って帰ってきてと伝えても映画好きの道楽者のお父さんはバイクの後ろになぜかスイカ一個をくくりつけて戻ってくる。
日本で言ったら長屋みたいな中庭のあるアパートで近所の人々も総出で来客の準備。
中庭では鶏を飼っているのだが、名前をつけてかわいがっているペットなので肉にはならない。
困っていると末っ子は父親が肉屋を経営している友達に頼み込んで肉を分けてもらいに。
後払い。つまり失敬する形に。シャッターの閉まった肉屋に忍び込んで丸ごと鶏と食材を袋に詰めて店を出ようとすると友達のお父とばったり。
言い訳しても聞いてもらえず逃げてかえる。

しかししばらくして肉屋のお父さんと友達がアパートの門の前にやってきて食材をプレゼントしてくれる。いい友達だね。

それでもイランの食卓にはお皿をたたみ一畳分くらい並べないとパーティーにならないので、アパートの住人で胡桃を(実は???な薬)を売って生計を立てている若い男の実家へバイクで食材をもらいに行く。実家はテヘランのお金持ち地区でお父さんはシルクのガウンを着ていたり。(w

このあたりスラムドッグミリオネアにも近くなっている。

その後食材がそろって全員で料理をしている隙に、中庭の池で飼っていた出目金を白黒模様のにゃんこが狙って引っかき傷を負わせた。武の姉さんは金魚をかわいがっていたので号泣。アパートに住む科学者の卵でドクターと呼ばれている青年が器用に傷口を釣り針で縫う。それをみて武の姉が彼を惚れ直したり。(金魚、いい演技だよ、金魚。にゃんこもな(´ー`)y-~ )

そもそも来客はお茶だけでかえる予定だったのだが能天気なお父さんが食事して行きなさい。
といったので大騒ぎで晩餐の準備が始まったわけだが、やっとシシカバブ、ピラフ、ナン、ひき肉スープなどいろいろ出来て盛り上がって歌って踊って、さて甥っ子夫婦がおいとましますと言うと、またまたkyなお父さんが「泊まってゆきなさい」の一言。

それを聞いたママは卒倒してしまう。

倒れたママを古いVWビートルに乗せ、関係者も全員乗り込み乗れない人々はバイク二人乗りで病院へ。

途中、乗員過剰でビートルがオーバーヒートしたり、知らない暴走族にからかわれたりしながらやっと病院へ付くと、現金がないとICUに相当する部屋へ入れません。と。
そこはドクターと呼ばれる科学者の卵のコネで何とか診察を受けると、データ的には問題なしで帰宅。

甥っ子夫婦は結局泊まってゆくことに。

金魚もお母さんも無事でめでたしめでたし。

って全部は書ききれないけど、日本の戦後すぐの下町に似てるイランの暮らしぶりですた。

ともかく貧しいながら、ところどころくすくす笑えるシーンが盛り込まれている。
しかし、ちょっと編集とカメラワークが退屈。
Dariush Mehrjui監督よりもジャリリ監督のほうが編集がうまい。ぜたーいに。

近所の人々も正装して集まって盛り上がって宴会というのは日本の結婚式とか建て前、慰安旅行などでもある光景だが、違いはアルコールが入らないところかも。

たけしくんハイでは菊次郎がアル中だったがこの映画のお父さんは映画好きでアラビアのロレンスのメロディーを友達と一緒にはもってしまい、いろんな映画のストーリーも熟知しているが家庭運営ではトンと役に立たない。という設定。
では、何にアディクトするのかといえば、同じアパートの胡桃売りの青年がジャ○キーでお母さんを運んだ病院の廊下でふらついて踊ってしまうシーンから、アルコールの代替となる中毒物質が存在しえてしまうという状況が垣間見える。

しかしイラン人=○薬○○と見るのは短絡的である。